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【2007 Aug.11 pion7】 ユナイテッド・パワー株式会社に対する行政処分の概要 1.事業者の概要 (1)名称:ユナイテッド・パワー株式会社 (2)代表者:代表取締役 三宅 國秀(みやけ くにひで) (3)所在地:東京都目黒区下目黒一丁目8番1号 アルコタワー12階 (4)資本金:6,000万円 (5)設立:平成12年2月1日 (6)取引形態:連鎖販売取引 (7)取扱商品:インターネット端末機(「up.net」) (8)売上高:約60億3200万円(平成17年9月〜平成18年8月) (9)従業員:69名(役員を除き、臨時を含む。5月25日現在。) 2.取引の概要 ユナイテッド・パワー株式会社は、代理店の登録と一体として「up.net」と称するインターネット端末機(以下「本件物品」という。)の販売を主に行い、本件物品の売買契約を締結した者(以下「代理店」という。)が、別の消費者に本件物品の販売のあっせんをして新たに代理店にすれば、「ハードコミッション」等と称する特定利益を収受し得ることをもって誘引し、その者と本件物品の購入代金等の特定負担を伴う取引を行っている。 同社は、代理店の昇格条件、報酬の仕組み等を考案、その情報等を管理し、また、それら代理店に対し、代理店規約を制定し、かつ、同規約に基づき管理を行っているなど一連の連鎖販売業を統括しており、その統括の下同社の勧誘者は勧誘を行っている。 3.行政処分の内容と期間 (1)業務停止命令の内容 特定商取引法第33条第1項に規定する連鎖販売取引に関する業務のうち、次の業務を停止すること。 @連鎖販売取引について勧誘を行い、又は勧誘者に勧誘を行わせること。 A連鎖販売取引についての契約の申込みを受けること。 B連鎖販売取引についての契約を締結すること。 (2)指示の内容 @連鎖販売業に係る事業の全部又は一部を他の事業者に譲渡又は貸与しないこと。 A上記業務停止期間経過後、連鎖販売取引について契約の締結を行う場合、特定商取引法第37条第2項の規定に基づき書面が確実に交付されるよう業務改善措置を講ずること。 B上記業務停止期間経過後、連鎖販売取引について契約の締結を行う場合、勧誘者が消費者に対し契約にかかる書面に職業、勤続年数などについて虚偽の記載をさせることがないよう業務改善措置を講ずること。 (3)業務停止命令(指示のうち、(2)@を含む。)の期間 平成19年8月11日から平成20年2月10日まで(6か月間) 4.行政処分の原因となる事実 〈勧誘者の違反事実〉 (1)勧誘目的等不明示(特定商取引法第33条の2) 同社の勧誘者は、その勧誘に際して、消費者に対し「ご飯を食べよう」あるいは「会わせたい人がいる」等と言うのみで、同社の名称、勧誘をする目的である旨又はその勧誘に係る商品について明らかにせずに、勧誘を行っていた。 (2)不実告知(特定商取引法第34条第1項第4号) 同社の勧誘者は、消費者に対し、その勧誘に際して、「絶対に儲かります。絶対損はさせませんよ。」、「最初に契約した50万円のもとが取れる。」、「後で儲ける額の方が全然何倍も上だから。」等と、あたかも誰もが確実に、継続的に、あるいは本件物品の購入額と同等以上の収入が必ず得られるかのように告げていた。 しかし、実際には、代理店の圧倒的多数の者の収入は購入額を大きく下回るものとなっていた。 (3)公衆の出入りする場所以外における勧誘(特定商取引法第34条第4項) 同社の勧誘者は、その勧誘に際して、特定負担を伴う取引である契約について勧誘するためのものであることを告げずに、電話やメール等で誘引した者に対し、同社の代理店の事務所等の公衆の出入りする場所以外の場所において勧誘を行っていた。 (4)迷惑勧誘(特定商取引法第38条第1項第3号) 同社の勧誘者は、その勧誘に際して、長時間や深夜に及ぶ勧誘を行ったり、執ように、繰り返し勧誘を行うなど、消費者に迷惑を覚えさせるような仕方で勧誘を行っていた。 (5)虚偽記載(特定商取引法第38条第1項第4号、同法施行規則第31条第8号) 同社の勧誘者は、契約の締結に際して、その契約に係るクレジット契約の申込書面に、勤続年数を偽る等の記載や、学生でありながら会社に勤めている等の虚偽の記載を消費者にさせていた。 〈ユナイテッド・パワー株式会社の違反事実〉 (6)契約書面不交付(特定商取引法第37条第2項) 同社は、消費者に対して、遅滞なく交付すべき契約の内容を明らかにした書面の交付を行っていなかった。 5.勧誘事例 【事例1】 平成17年7月に、Aは日頃から仲の良い高校時代の友人Zから連絡があり「ご飯食べようよ。」というので近所のレストランで食事をすることになった。Zと食事をしていると「実は私はユナイテッド・パワーの代理店をやっているけど、結構儲かってお金が入ってくるからやってみない。」と言われた。 AはZから事前に仕事の話をすることは何も聞いておらず食事中に突然言われたので驚いた。Zは「代理店になるためには50万のインターネットの端末機を買わなきゃならないけど、分割で払えるし、自分の下につく人を誘えば、すぐにお金が入ってくるから。」と言ったが、1か月にどのくらい稼げるかというような具体的なことは言わなかった。 さらにZは、「あなたは何もしなくてもいいから。私が頑張ってあなたの下につく人をみつけるし。」、「あなたは勧誘しなくてもいいのよ。私が頑張るから。もしクレジットが支払えなくなったら、私が責任を持って支払うから。」と言うので、それならば何も活動しなくても収入だけ入るようになるのだと思った。 その日はその場では返事をせずにそのまま帰った。数日後、Zの自宅で契約することになった。 契約書を書くと、Zから両親に見つかると反対されるから預かると言われ、すぐにZが持っていってしまった。契約書は契約を解除するまでZが持っていた。 【事例2】 平成17年6月、Bは以前の勤め先で知り合いになった客のYと仲良くなり、携帯電話の番号を交換し普段から連絡を取っており、その勤め先を辞める際、電子メールアドレスを交換した。少し経ってからYから誕生日はいつか聞かれ6月だということを伝えたところ、その誕生日の日にYからメールで昼食に誘われ、翌日会う約束をした。 そこで、食事を取りながら雑談していると、Yはいきなり「今、お金欲しい?」「人生変えたいと思っている?」と聞いてきた。Bは突然そんなことを聞かれ驚いた。Yは続けて「今、とりあえずIT関係の仕事をしているとしか言えないけどね。詳しく聞いてみたいというなら私の上の人と話すから。いいお仕事なのに私が話すと誤解されちゃうかもしれないし、そうなると困るので、今は詳しい事は話せないんだ。」と言った。 その後、別の店に一緒にいくとそこへ仕事の上司だというQが現れた。そして、その後二人から交互に「人をたくさん紹介すれば、その分会社からお礼金が来る。」「この仕事を紹介して頑張れば、月に50万から100万は余裕で貰えるよ。」「私も社長もいっぱい儲けていて月に50万から100万単位で稼いでいるから。」と言われた。 Bはそれまでの話を聞いて仕事をやってみようかな、と話すと「事業を立ち上げるにはお金がいるんだ。最初に50万円ぐらいかかっちゃうんだけど、でも儲ける額の方が高いから。初めに支払う50万円っていう金額は全然たいしたことがなくて、後で儲ける額の方が全然何倍も上だから。」と言われ、Qの持ってきたクレジットの申込書と代理店契約書に署名した。 その際、Qの指示で職業欄にはまだ勤務していない勤め先を書いたほか、派遣社員であるところを正社員と、また勤続年数や年収についても1年以上、300万円以上と記載するよう言われそのとおりにした。代理店契約書は預かると言われ、またクレジットの申込書も後で送ると言われ控えはもらわなかった。 【事例3】 平成17年3月、Cは友人の母Xに誘われてユナイテッド・パワー株式会社の説明会に参加した。説明会の場所はXの居住地で行われることになっていたので、その場所まで行きホテルに泊まることにした。説明会にはXの知り合いでユナイテッド・パワー株式会社に詳しいWと、Cが以前Xと一緒に旅行をしたXの友人数人も参加していた。 午後7時から始まった説明会では、ユナイテッド・パワー株式会社の社員らしき男性が「代理店となった人が新たに代理店になる人を2人勧誘して登録させれば、ユナイテッド・パワーから毎月収入が入ってくる、最初に契約した50万円の元が取れる。」と壇上で説明していた。その後、午後9時に説明会は終了し、CはX、W、そしてXの友人達と食事を取った。食事中Xは「ユナイテッド・パワーに入ったら月々の給料たす4万円が入ってくるのよ。」と言われたがCは「人を誘ったり出来ないし、もし契約したとしてもお金が払えない。」と断った。 しかしXは「もし、あなたが払えなくなったら、私が払うから。」と言い、Cが断っているのに、それでもXは勧誘を続けた。その後、午後11時に食事は終わったが、それから友人の一人のマンションに行くことになった。Cは早く帰りたかったが土地勘のない場所で夜遅くに一人で帰ることができないので、そのままみんなと一緒にマンションに行くことになった。マンションに着くと雑談が始まったがしばらくするとXが「そろそろこの子に契約書を書かせて」と言った。Cは契約する返事もしていないのに既に契約することになっていたことがわかりとても驚いた。 既に午前1時ころになっていてCは疲れ切ってしまい仕方なく契約することにした。 【事例4】 平成17年10月、Eの携帯電話に友人の友人であるTから「今やっている仕事の他にアルバイトのようにできる仕事があるので、やってみないか。」「やるかやらないかは別にして、とりあえず話だけでも聞きに来て。」という電子メールが届いた。 仕事の内容が全く書いていなかったので、EはTに連絡をし尋ねると「私はちゃんと説明できないので、もっとちゃんと説明できる人がいるから、会ったときにちゃんと教えるから。」というので、とりあえず話だけ聞くことにした。そのとき、ユナイテッド・パワー株式会社という会社名は全く聞かされていなかった。後日、EはTと待ち合わせTの車に乗りユナイテッド・パワー株式会社の事務所に行った。 事務所に入ると説明をする人がいて、部屋に置いてある機械を見せながら説明を始めた。説明は事業内容が書いてあるパンフレットを見せながらのもので、「一番最初の仕事は、あなたがTさんにされたように、自分の知人に声を掛けて事務所まで連れてきて欲しい。」「一人勧誘すれば10万円貰えます。とりあえず2人見つけて欲しい。2人見つければ20万円になるんだよ。」「勧誘する人が増えれば増えるほど、自分に入るお金が増えるし、自分が勧誘した子にも平等にお金が入っていくシステムだから。」と言われた。 そして、「これは最終的な契約ではないから、とりあえず書くだけ書いて。」とたたみ掛けるように言うので、Eはこれはとても断れる雰囲気ではないと思い、よく考える間もなく、言われるがままに名前と住所だけ書いた。「次の日に印鑑を持ってきて。」と言われその日はそれで帰った。 【事例5】 Fは、以前同じ職場でアルバイトをしていたSから久しぶりに突然電話があり、仕事の後に食事に行こうと誘われた。同じ職場でアルバイトをしていたころは時々食事をしていたので、気軽に応じた。 約束の日、仕事が終わって約束の場所に行くとSの車で近くのレストランへ行った。二人で食事をしているとSの携帯電話が鳴り、その電話を切った後Sが「会わせたい人がいるんやけど。」と言い、20分くらいして現れたのが、Rだった。Rは一人を紹介してその人がその機械を購入すると、自分にお金が入ってくるというビジネスの話をした。さらに「月に100万円位儲かっている。」「他の人で300万くらいもらっている人もいる。」「頑張ったらそのくらい儲かるよ。Fさんもやらない。」と言った。その日は「ちょっと考えさせて。」と断った。 その後、平成17年12月ころにSがFの職場に、Fと同じ学校出身のOを連れてきた。そこで今度3人で食事をする約束をした。約束の日になり、Sの車でファミリーレストランに行き、席に着くとSは以前に聞いていたユナイテッド・パワー株式会社の話をし始めた。そしてSは「せっかくだから実物を見に行こう。その方が説明しやすい。」と言って食事の後にその機械のおいてある事務所に3人で行くことになった。 車が着いたのは午前1時半くらいになっていた。そこは普通の民家のような一軒家だった。そこは誰かが住んでいるというようなところでなく、ミーティングや説明をする場所として事務所として使っているようだった。そこでFは機械の説明を受け、一通り終わるとFを取り囲むように数人がユナイテッド・パワーを一緒にやろうよ、と言う話になり、うんざりした。「考えさせて、考えさせて。」と言って断り続け、この日は何とか断って帰ることになったが既に午前3時半を過ぎていた。それからFはSに何度も何度も呼び出され、投げやりな気持ちになり、しつこくて面倒だったので、契約をしてしまった。 【事例6】 平成19年2月、高校時代の友人であるKからGの携帯に「最近、どう?」という電子メールがきた。仕事で上手くいっていなかったGは仕事の悩みを相談しようとすると、Kは副業をしていることを教えた。Kは「IT関係の仕事ですごくいい仕事なんだ。これ以上は言えない。」と詳しい内容は会った時に話すということで、GはKと会う約束をした。 ファミリーレストランへ行き、しばらく雑談をしていると、Kは突然「今から、会って欲しい人がいる。」と言い、誰かに携帯電話で電話をした。すると、10分程してからスーツ姿のMがやってきた。Mは名刺をGに渡し「副業のことなんだけど。」「私が説明しに来ました。」とGに言い、会社の名前や事業説明を始めた。この時、商品名や勧誘する目的であることは告げられなかった。 Mは代理店の話をし「これは自分の孫の世代まで権利を得られる仕事だから、自分が仕事をしなくてもユーザーを獲得すれば勝手にお金が入ってきます。だから、絶対に儲かります。絶対損はさせませんよ。」と続けた。1時間ほど話を聞いて契約することになったが、クレジット書面には勤続年数「11ヶ月」と書いたはずが、いつの間にか「1年11ヶ月」と書かれていた。それに気づいたのは、クレジット会社からの確認電話のときであった。契約の確認書では、Gは「読んでおいて。」「何か不備はない。」とMに言われたが、契約の確認書にはすべてMが「はい」に丸を付け、署名だけはGがした。その日は資料と契約書の控え等はもらえなかった。 その後、1週間ほどしてGは家族に勧められ消費者センターに行き、ユナイテッド・パワー株式会社に契約解除の書面を送付した。その後、Gのもとにユナイテッド・パワー株式会社から「契約解除を了承した」という通知が届いた。 <中日新聞>【経済】 虚偽説明で業務停止命令 東京の会社に、経産省 2007年8月10日 19時22分 インターネット端末販売会社「ユナイテッド・パワー」(東京)が、「必ずもうかる」と虚偽の説明で契約を結ばせているとの苦情が相次ぎ、経済産業省は10日、特定商取引法に基づき、同社に新規の勧誘と契約を11日から6カ月間停止するよう命じた。 経産省によると、同社は、テレビにつなぐとネットが使える端末を約52万円で購入した人が代理店となり、新たに購入者を勧誘するごとにマージンを得るシステムの連鎖販売取引(マルチ商法)を展開。 2005年から今年にかけ、複数の代理店が知人などに対し「絶対に損はさせない」「50万円の元が取れる」と事実と異なる説明をして販売契約を結ばせていた。 同省によると、約2万2000ある代理店の大半は実績を上げられず、支払った額を上回る収益を得ていないとみられ、過去数年、全国の消費者センターに年間500件以上の相談が寄せられていた。 (共同)
消センへの相談数が年間何件以上なら行政に取り上げてもらえるのか分かりませんが、ここ数年間に年間500件程度(以上)が寄せられていた_というのが一つの目安になるかもしれません。 もちろん、相談内容にも依ると思います。『必ず儲かる』トーク、あるいは『必ず儲かると思わせるような』トークは厳禁ですね。AJOL,U社の事務局通達文にもあった筈です。同じような引っ掛かりであっても、ユナイテッド・パワーの被害者は声を出し、苦情を消センに持っていったのでしょう。 どんなに悪質な商売をしていても、どんなに悪戯な勧誘をしていても、被害者が居なければ...居ても声が出てこなければ、行政も動き辛いでしょうねぇ。 もっとも、本当に被害を被る前にこういったWebサイトで情報を得て事なきを得た人も居られるのではないかと思ったり…。 「次はU社が摘発される」という向きもありますが、こういったサイトで助かった人も居る訳でして、当サイトがU社の摘発を防いでいるという感じもなきにしもあらずです。 |